MiniTIAS で撮影した白板画像の照明均一性を定量的に評価する.白板の白壁面領域の輝度分布を解析し,3 つの指標で均一性を定量化する.
RGB 画像を ITU-R BT.709(Rec.709)の輝度係数でグレースケールに変換する.
Y = 0.2126 R + 0.7152 G + 0.0722 B
- Y: 輝度(0.0〜255.0, float64)
- R, G, B: 各チャネルの画素値(0〜255, uint8)
| 方法 | 定義 | 不採用の理由 |
| Rec.709(採用) | 上記の加重平均 | — |
| V チャネル(HSV) | max(R, G, B) | 白板では R≈G≈B のため差は小さいが,規格に基づかない |
| L*(CIE L*a*b*) | 非線形変換 | 物理的な照明ムラと比例せず,照明均一性評価には不適 |
Rec.709 は人間の視感度に基づく標準的な輝度定義であり,照明工学・画像評価の論文で広く使用されている.
- ITU-R BT.709-6: Parameter values for the HDTV standards for production and international programme exchange
ROI 内の全画素の輝度値から以下の 3 指標を算出する.
\text{CoV} = \frac{\sigma}{\mu}
- $\mu$: 輝度の平均値
- $\sigma$: 輝度の標準偏差
- 無次元量.値が小さいほど均一
- 照明の均一性評価で最も一般的な指標
\sigma = \sqrt{\frac{1}{N} \sum_{i=1}^{N} (Y_i - \mu)^2}
- N: ROI 内の総画素数
- 輝度のばらつきの絶対値を示す
- CoV と併用することで,平均輝度の影響を考慮した評価が可能
\text{Max/Min Ratio} = \frac{Y_{\max}}{Y_{\min}}
- 極端なムラ(局所的な明暗)の検出に有効
- 理想的な均一照明では 1.0
- $Y_{\min} = 0$ の場合は計算不能(ROI 設定の誤りを示す)
MiniTIAS の開口部に白板を取り付けて撮影する.ROI は白板の表面領域(中央の白い四角形)とする.以下を除外する:
- 白板の外側(MiniTIAS 筐体の壁面)
- 白板のフレーム・エッジ部分
- ラベル(「SmTIAS 001」等)
scripts/select_roi.py で 1 枚の画像上に矩形を描いて座標を決定
- 座標は
config/roi_config.json に保存
- 同一画角の全画像に同じ ROI を適用(バッチ解析)
照明均一性評価ではカラーキャリブレーションを行わない.輝度の相対的なばらつき(CoV 等)は画像内の比較であり,カメラの色特性のズレが全画素に等しく影響するため,指標の値に影響しない.