# 外乱光影響評価報告書 (Ambient Light Influence Evaluation)

## 概要 (Overview)

MiniTIAS の照明均一性測定が，**外部の室内照明（外乱光）にどれだけ影響を受けるか**を評価した．SmTIAS 装置自前の照明のみで撮影した DNG と，それに室内灯（外乱光）を加えて撮影した DNG を，同一指標で比較する．

結論を先に述べると，**外乱光の有無で評価結果はほぼ変わらない（指標差 1% 未満）**．SmTIAS 自前照明が支配的で，測定は室内照明環境に対してロバストである．

## 前提・対象データ (Scope and Samples)

| 項目 | 内容 |
| --- | --- |
| 条件 A（MiniTIAS のみ） | `MiniTIAS_QM_20260601_124500`（室内灯 OFF，2026-06-01 12:45 撮影） |
| 条件 B（MiniTIAS ＋ 外光） | `MiniTIAS_QM_20260601_102753`（室内灯 ON，2026-06-01 10:27 撮影） |
| 機種 / モード | SH-02M / 定量モード（RAW_SENSOR，露出・ISO 等は両者同一固定） |
| 評価領域 (ROI) | `config/roi_config.json` の `minitias.whiteboard`（白板中央，両者同一） |
| 評価条件 | linear（output_color=raw）/ portrait / LSC 補正あり・なし両方 |

> **重要な前提（本評価の限界）**: 条件 A・B は**別セッションの撮影**（時刻が異なり，三脚固定でないため微小な位置ずれの可能性）．したがって「外乱光の純粋な寄与」を厳密に分離したものではなく，**外乱光の影響がセッション間ばらつきと比べて支配的かどうか**を判定する位置づけである．厳密な切り分けは今後の課題（後述）．

## 結果 (Results)

### raw センサ統計（黒レベル=64，全画素）

| 条件 | raw mean | min | max | std | mean R/G/B |
| --- | --- | --- | --- | --- | --- |
| A: MiniTIAS のみ | 441.2 | 89 | 983 | 161.0 | 355.9 / 537.4 / 333.6 |
| B: MiniTIAS ＋ 外光 | 431.4 | 90 | 949 | 155.7 | 349.4 / 525.4 / 325.1 |

### 均一性指標（白板 ROI，数値が大きいほどムラ大．動径 min/max のみ 1.0 で均一）

| 条件 | ROI mean | CoV | max/min | 中心/周辺比 | 勾配(%) | 動径 min/max |
| --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- |
| **A: MiniTIAS のみ**（LSC 補正） | 207.82 | 0.0695 | 1.617 | 1.0911 | 8.35 | 0.8600 |
| **B: MiniTIAS ＋ 外光**（LSC 補正） | 208.77 | 0.0689 | 1.641 | 1.0952 | 8.69 | 0.8533 |
| A: MiniTIAS のみ（LSC なし） | 170.58 | 0.1464 | — | 1.4511 | 31.09 | 0.5343 |
| B: MiniTIAS ＋ 外光（LSC なし） | 171.39 | 0.1477 | — | 1.4563 | 31.33 | 0.5304 |
| **差（A−B，LSC 補正）** | −0.95 | +0.0006 | −0.024 | −0.004 | −0.34 | +0.007 |

輝度マップ・ヒストグラムも両条件でほぼ重なり，空間パターン・分布形状に有意な違いは見られない．

## 考察 (Analysis)

### 1. 均一性指標はほぼ同一 — 外乱光の影響は評価に表れない

LSC 補正後の CoV は 0.0695（A）vs 0.0689（B），勾配は 8.35%（A）vs 8.69%（B），動径 min/max は 0.860（A）vs 0.853（B）と，**すべて 1% 未満の差**．外乱光を加えても照明均一性の評価結果は実質的に変わらない．SmTIAS 自前照明が白板を支配的に照らしており，室内照明の寄与は相対的に微小と考えられる．

### 2. 「外光を足したのに暗い」という矛盾 — 外乱光の寄与はばらつき以下

外乱光は信号を**加える**しかできないため，物理的には B（MiniTIAS＋外光）≧ A（MiniTIAS のみ）の明るさになるはずである．しかし実測では **A の方が明るい**（raw mean 441.2 vs 431.4，R/G/B 各チャンネルとも A が上）．

これは，外乱光の寄与が **セッション間のばらつき（≈2〜3%：撮影時刻 10:27 vs 12:45 の差，微小な位置ずれ，照明のドリフト等）に埋もれている**ことを意味する．すなわち **外乱光の影響 < セッション間ばらつき**であり，外乱光の純寄与はこのデータからは分離できないほど小さい．

### 3. 評価上の含意

照明均一性評価（CoV・勾配等）に対して，**通常の室内照明環境は実害を与えない**．これは測定器としての SmTIAS にとって望ましい性質（外乱光に対するロバスト性）である．

## 結論 (Conclusion)

1. **外乱光（室内照明）の有無で，照明均一性の評価指標はほぼ変わらない（差 1% 未満）**．SmTIAS 自前照明が支配的．
2. 明るさの差（≈2〜3%）はむしろ「MiniTIAS のみ」の方が明るく，物理的に逆向き．→ **外乱光の寄与はセッション間ばらつき以下**で，測定には埋もれて見えない．
3. したがって **MiniTIAS の照明均一性測定は，通常の室内照明環境に対してロバスト**と判断できる．

## 限界と厳密な切り分け方法 (Limitations & Controlled Test)

本評価は別セッション撮影のため，外乱光の純寄与を 2〜3% のばらつきから分離できていない．外乱光の影響「だけ」を正確に測るには，以下の対照実験が必要：

- **位置・露出を完全固定**（三脚等）し，**室内灯のみを ON/OFF** した連続2枚を撮影する（A: MiniTIAS のみ / B: MiniTIAS ＋ 外光）．
- 差分画像 **B − A** が外乱光の純寄与．これにより「一様なオフセットか／窓・照明方向の勾配か」「何 DN 乗るか」まで定量できる．
- この方式ならセッション間ばらつきを排除でき，外乱光の空間分布・絶対量を分離評価できる．

## 参照 (References)

- [REPORT_02 PNG/DNG 評価比較報告書](REPORT_02_PNG_DNG評価比較報告書.md)
- [TECH_01 DNG 対応要求仕様](../05_TECH/TECH_01_DNG対応要求仕様.md)
- 評価実装: `scripts/run_uniformity_dng.py`（linear ＋ LSC 補正経路）
- 対象データ: `data/minitias/quantitative/`（gitignore 対象）
