SmTIAS の照明は 下・左・右の 3 灯 で構成される.本評価では,各 LED を単独で点灯(他 2 灯を黒テープで遮光)して白板を撮影し,**各灯が単体で白板面をどう照らすか(明るさ・照射の偏り・均一性)**を同一指標で比較した.3 灯合成時に互いの暗部を補い合えるか(合成均一性の根拠)を読み取ることが目的である.
結論を先に述べると,3 灯はそれぞれ異なる方向を強く照らしており,互いの暗部を補完する配置になっている.単灯では明るさ・均一性に差があり(明るさ・均一性とも右 > 左 > 下),とくに下灯が最も暗く偏りが大きい.
| 条件 | データ | 撮影時刻(2026-06-15) |
|---|---|---|
| 下のみ点灯(左右を遮光) | SmTIAS_QM_20260615_141420 | 14:14 |
| 左のみ点灯(下右を遮光) | SmTIAS_QM_20260615_150300 | 15:03 |
| 右のみ点灯(下左を遮光) | SmTIAS_QM_20260615_170948 | 17:09 |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 機種 / モード | SH-02M / 定量モード(RAW_SENSOR,露出・ISO 等は固定) |
| 評価領域 (ROI) | config/roi_config.json の smtias.whiteboard(白板中央,3 枚共通) |
| 評価条件 | linear(output_color=raw)/ portrait / LSC 補正あり |
前提(本評価の限界): 3 枚は遮光作業を挟んだ別撮影であり,三脚固定でないため微小な位置ずれの可能性がある.また右のみは初回撮影(
170358)に黒テープの写り込み(ROI 内に極暗部,max/min≈27.7)があったため撮り直した版(170948)を採用している(初回分はデータ・結果とも削除済み).プレビュー画像は鏡像のため,像面の左右は実空間と反転している点に注意(像面右=実空間左).
| 指標 | 下のみ | 左のみ | 右のみ |
|---|---|---|---|
| 平均輝度 | 57.75 | 61.46 | 63.55 |
| 標準偏差 | 4.05 | 5.26 | 3.94 |
| CoV | 0.0701 | 0.0856 | 0.0620 |
| 最大/最小比 | 1.787 | 1.860 | 1.659 |
| 最大輝度 / 最小輝度 | 70.34 / 39.37 | 77.88 / 41.86 | 76.35 / 46.01 |
| 中心/周辺比 | 1.115 | 1.107 | 1.088 |
| 勾配 (%) | 10.31 | 9.63 | 8.08 |
| 動径 min/max 比 | 0.832 | 0.841 | 0.865 |
(太字=3 灯中もっとも良好/均一な値)
3 枚の輝度マップ(共通絶対カラースケール)・動径プロファイル重ね描き・指標表を 1 枚にまとめた図を出力した:
output/smtias/figures/compare_single_leds.png平均輝度は右 63.55 > 左 61.46 > 下 57.75.均一性(CoV・勾配・max/min・動径 min/max)も総じて右が最良で下が最も劣る.下灯が 3 灯中もっとも暗く,照射の偏りも大きい.動径プロファイル(絶対値)でも 3 本が明るさ順に分離し,下灯は中心〜周辺の落ち込みが最も急である.
輝度マップを共通スケールで並べると,明部の位置が灯ごとに異なる(下=像面上側,左=像面右寄り,右=像面中央〜左寄り).プレビューが鏡像のため像面右=実空間左に対応し,各 LED が自分の側を強く照らしている.すなわち単灯ごとの暗部を他灯の明部が埋める関係にあり,3 灯合成で均一化が成立する根拠になっている.
合成均一性は「3 灯の相補」によって担保されるため,特定の 1 灯(とくに下灯)の劣化・光量低下は,その灯が主に担う領域の暗部化として合成均一性に直接効くと考えられる.均一性の弱点になりやすいのは下灯側である.
scripts/run_uniformity_dng.py(単灯ごとの指標算出)/scripts/compare_single_leds.py(3 単灯比較図)data/smtias/quantitative/(gitignore 対象)