後側筐体のみをロフトパラメータ 1.4 版(SmTIAS-LightSim configs/meshes/後側_w1p4.stl)で再印刷・交換した SmTIAS 001 について,白板撮影による照明評価を実施した.従来筐体の後側ロフトパラメータは 0.5 であり,本評価は後側ロフト w=0.5(従来)→ w=1.4(再印刷)の変更に対する実機比較である.評価は(1)全灯点灯の均一性(従来筐体 w=0.5 の正規ターゲットとの比較=SmTIAS-LightSim TEST_10 シミュレーション予測の実機検証),(2)下・左・右の単灯切り分け(TEST_04 と同条件の再評価),(3)全灯実測 vs 単灯加算(下+左+右)(TEST_04 限界節で挙げた線形加算仮説の定量検証)の 3 本立てである.
結論を先に述べると,
| 条件 | データ | 撮影日時 |
|---|---|---|
| 全灯(白板に汚れあり) | SmTIAS_QM_20260726_183416 | 2026-07-26 18:34 |
| 全灯(白板清掃後) | SmTIAS_QM_20260727_124257 | 2026-07-27 12:42 |
| 下のみ点灯 | SmTIAS_QM_20260727_134105 | 2026-07-27 13:41 |
| 左のみ点灯 | SmTIAS_QM_20260727_134853 | 2026-07-27 13:48 |
| 右のみ点灯 | SmTIAS_QM_20260727_140129 | 2026-07-27 14:01 |
| 比較対象: 従来筐体 w=0.5・全灯(正規ターゲット) | SmTIAS_QM_20260601_124500 | 2026-06-01 12:45 |
| 比較対象: 従来筐体 w=0.5・単灯(下/左/右,TEST_04) | SmTIAS_QM_20260615_{141420, 150300, 170948} | 2026-06-15 |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 機種 / モード | SH-02M / 定量モード(RAW_SENSOR,AE/AWB OFF,ISO 40,露光 1/120 s) |
| ハード変更点 | 後側筐体のみロフト 1.4 版に交換(従来筐体の後側ロフトは 0.5).下側フレア部が外側へ最大約 10 mm 膨張・キャビティ体積 +6.3%.LED 基板・評価板側の形状は不変.前側筐体・LED カバー・評価板・LED は従来品 |
| 評価領域 (ROI) | config/roi_config.json の smtias.whiteboard(x=539, y=1015, 1400×1409,全枚共通) |
| 評価条件 | linear(output_color=raw)/ portrait / LSC 順適用(従来ターゲットと同一手順) |
前提(本評価の限界): 単灯 3 枚は遮光作業を挟んだ別撮影である.また下のみ点灯(
134105)は ROI 下端(y≈1391〜1408,x≈68〜611)に遮光テープが写り込み,最小輝度 8.33・max/min 比 11.48 と min 依存指標が無効化されている(TEST_04 初回右のみと同型の失敗).写り込み行を除外(y<1370)した参考値は mean 81.41・CoV 0.0576・max/min 1.560.CoV・中心/周辺比など面平均系の指標への影響は軽微(写り込みは ROI 面積の約 0.14%).
| 指標 | 従来 w=0.5 (0601_124500) | w1p4・汚れあり (0726_183416) | w1p4・清掃後 (0727_124257) |
|---|---|---|---|
| 平均輝度 | 207.82 | 226.53 | 234.78 |
| 標準偏差 | 14.45 | 14.47 | 14.48 |
| CoV | 0.0695 | 0.0639 | 0.0617 |
| 最大/最小比 | 1.6166 | 1.5955 | 1.5925 |
| 中心/周辺比 | 1.0911 | 1.1059 | 1.0855 |
| 勾配 (%) | 8.35 | 9.58 | 7.87 |
| 動径 min/max 比 | 0.8600 | 0.8400 | 0.8550 |
(太字=3 条件中もっとも良好な値)
compare_loft_housings_all.png 右上): 中央値 1.131・p5, p95 = 1.090, 1.172.増光は一様でなく,**像面上側の暗部で最大(+15〜17%)・中心明部で最小(+9%)**という空間分布を持つ.暗部が選択的に持ち上がることが CoV 微改善(0.0695 → 0.0617)の実体である.| 指標 | 下のみ | 左のみ | 右のみ |
|---|---|---|---|
| 平均輝度 | 81.21 | 75.19 | 71.33 |
| CoV | 0.0649(除外時 0.0576) | 0.0615 | 0.0822 |
| 最大/最小比 | (11.477)※ 除外時 1.560 | 1.675 | 1.796 |
| 中心/周辺比 | 1.116 | 1.106 | 1.118 |
| 勾配 (%) | 10.43 | 9.56 | 10.58 |
| 動径 min/max 比 | 0.829 | 0.848 | 0.828 |
(※ 下のみは遮光テープ写り込みにより min 依存指標が無効.「除外時」は写り込み行除外の参考値.太字=3 灯中もっとも良好な値)
compare_loft_housings_singles.png を参照.| 指標 | 実測(全灯) | 加算(下+左+右) |
|---|---|---|
| 平均輝度 | 234.78 | 227.73 |
| CoV | 0.0617 | 0.0617 |
| 最大/最小比 | 1.593 | 1.857※ |
| 中心/周辺比 | 1.085 | 1.113 |
| 勾配 (%) | 7.87 | 10.19 |
| 動径 min/max 比 | 0.855 | 0.840 |
| 実測/加算 比 | 平均 1.031・中央値 1.031・p5, p95 = 0.994, 1.065 | — |
(※ 加算マップは下のみ点灯の写り込みを含むため max/min 比は無効)
output/smtias/figures/compare_loft_housings_all.pngoutput/smtias/figures/compare_loft_housings_singles.pngoutput/smtias/figures/compare_single_leds_w1p4.pngoutput/smtias/figures/compare_composite_vs_sum_w1p4.pngoutput/smtias/{figures,results}/SmTIAS_QM_2026072*_*CoV・max/min 比・中心/周辺比・勾配のいずれも従来筐体 w=0.5 と同等〜微改善であり,シミュ予測「均一性・形はほぼ不変」は実機で再現された.後側筐体の下側フレア部を最大 10 mm 膨張させても照明性能上の副作用はなく,むしろ光量 +13% は像面上側の暗部に厚く配分され(比マップ),均一性を僅かに押し上げた.
従来最弱だった下灯が最強(+41%)へ転じ,増分は下 > 左 > 右 の順で変形部位(下側)に近いほど大きい.これはキャビティ拡大による下灯光路の開放・内面反射増という筐体効果として説明可能である.一方で TEST_04 とは撮影条件が完全同一でないため,断定には従来筐体での同日再測が必要である.
実測 ≈ 単灯加算(±3〜6%)が確認されたことで,単灯マップの加算による合成予測が実用精度で成り立つ.今後の LED 配置・光量バランス検討は,全灯撮影を繰り返さずに単灯データの重み付き加算で机上検討できる.また灯別の劣化診断(単灯撮影 → 加算予測と全灯実測の乖離監視)にも応用できる.
134105)は ROI 内に遮光テープが写り込み,min 依存指標が無効(面平均系は有効).撮影時にフレーム外で遮光する運用(TEST_04 で提起済み)が再度徹底されなかった.単灯撮影の遮光手順を SPEC_03 に明文化することを推奨する.docs/06_TEST/TEST_10_後側ロフト変形w1p4実験.md(シミュレーション側の記録)scripts/run_uniformity_dng.py(個別指標算出)/scripts/compare_single_leds.py(3 単灯比較図,CLI 対応)/scripts/compare_composite_vs_sum.py(全灯実測 vs 単灯加算,新規)/scripts/compare_loft_housings.py(筐体 w0.5 vs w1.4 の全灯・単灯直接比較,新規)data/smtias/quantitative/(gitignore 対象)